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ロコモ

ロコモとは  ロコモ予防  ロコチェック  ロコトレ  当院の取り組み

 

ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは

 加齢などの原因によって運動器に障害が起きたために移動機能が低下し、要介護もしくは要介護となるリスクの高い状態をロコモティブシンドローム(ロコモ:運動器症候群)と言います。ロコモは筋肉や骨、関節、軟骨、椎間板といった運動器のいずれか、もしくは複数に障害が起こり、歩行や日常生活になんらかの障害を来たしている状態です。2007年に日本整形外科学会が日本の未来:超高齢社会を見すえて提唱した概念です。
ロコモは、「放っておけば要支援・介護の状態になる可能性のある、変わりうるけれども慢性的、永続的な運動器の機能障害」を意味します。すでに5000万人ほどがロコモ予備軍だと考えられており、日本の新しい国民病だと言えます。

心身ともに自立して健康に生活することができる期間を健康寿命といいます。
平均寿命と健康寿命の差、つまり不健康な期間であり寝たきりや介護が必要な期間をいかに短くするかが大切なのです。

日本人の場合
男性 平均寿命81.25歳 健康寿命72.14歳
女性 平均寿命87.32歳 健康寿命74.79歳
(平均寿命2018年、健康寿命2016年)

この差である男性9年間、女性13年間がその期間です。
そしてこの要支援、要介護になる要因の1位が「運動器の障害」なのです。

筋量の低下(サルコペニア)、関節や脊椎の変性(変形性膝関節症、変形性脊椎症)、骨粗しょう症(骨量の減少)といった運動器の障害や、バランス能力の低下により歩行障害などが起きやすく、転倒や骨折のリスクが高まり、やがて要支援、要介護状態(いわゆるロコモ)を招く可能性が高くなります。症状が進行するとやがて日常生活にも支障をきたすようになり、早い方では50代からロコモの可能性を指摘されることもあります。要介護や寝たきりは、本人だけでなく、家族など周囲の人にとっての問題にもなります。自分だけでなく、あなたの大切な家族や友人などのためにも、運動器の健康を維持する努力が必要です。いつまでも自分の足で歩き続けていくためには、ロコモを予防し、健康寿命を延ばしていくことが重要なのです。

なおロコモティブシンドロームは、「メタボリックシンドローム(メタボ)」や「認知症」と合わせて、「健康寿命の短縮」や「寝たきり、要介護状態」の3大要因のひとつに数えられています。当院の医師は、日本整形外科学会公式ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト「ロコモONLINE」にてロコモアドバイスドクターに登録しております。

ロコモONLINEはこちら

 

ロコモ度3が追加されました

日本整形外科学会により、2020年9月10日「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」の判断基準「ロコモ度」が改定されました。従来は軽度、中程度の2段階でしたが、新たに「身体的フレイル(虚弱)」に相当し、手術や治療が必要な可能性のある重度を加え3段階となりました。

「ロコモ度 3」は、移動機能の低下が進行し、社会参加に支障をきたし、自立した生活ができなくなるリスクが非常に高い状態です。国内に推定580万人いるとみられ、より進行すると寝たきりや介護を必要とするリスクが高まり、何らかの運動器疾患の治療が必要になっている可能性がありますので、整形外科専門医による診療が勧められています。

プレスリリースはこちら

 

 

ロコモ予防には運動が大事

ロコモになりやすい原因として考えられているのが、「不適切な生活習慣」、「加齢老化」、「運動の過不足」と言われており、その中でも健康寿命(心身ともに自立し、健康的に生活できる期間)を延ばすのに最も有効とされているのが運動療法です。

運動には、支える力、曲がる衝撃を吸収する力、動かす力が鍛えられるとされ、これらを得ることで、骨粗しょう症、関節症、脊椎疾患といったロコモティブシンドロームになりやすいとされる病気の予防や治療になるほか、筋力や運動神経も維持できるようになります。

当院では、ロコモの原因となる疾患がある場合はその治療を行います。また、歩行障害の症状がある患者様には、ご自身の足でいつまでも歩き続けられるよう、運動器を鍛えるためのロコモーショントレーニング(略称:ロコトレ)を行っています。主な内容につきましては、お気軽にお問い合わせください。

 

ロコモ度をチェック

運動器が衰えている気がする、バランス機能が低下しているようでつまずきやすくなったといったことを感じている方は、日本整形外科学会公認のロコモ予防啓発公式サイトにある「ロコチェック」をご参照ください。7つある項目のうち、ひとつでも該当するものがあれば、ロコモが疑われます。1つ以上あるという方は、ゼロを目指すべく当院にてロコトレを行っていきましょう。なお7つの項目とは以下の通りです。

  • 片脚立ちで靴下がはけない
  • 家の中でつまずいたり滑ったりする
  • 階段を上るのに手すりが必要である
  • 横断歩道を青信号で渡りきれない
  • 15分くらい続けて歩けない
  • 2㎏程度の買い物(1リットルの牛乳パック2個程度)をして持ち帰るのが困難である
  • 家の中のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難である。

ロコモ 靴下を履く 高齢者ロコモ つまずく 高齢者ロコモ 階段を上る 高齢者ロコモ 横断歩道お渡る 高齢者ロコモ 疲れやすい 高齢者ロコモ 荷物が持てない 高齢者ロコモ 布団の上げ下ろし 高齢者

 

ロコトレ(ロコモーショントレーニング)

ロコモにはいろいろなレベルがあり、十分に歩ける人と、よく歩けない人では、ロコトレのやり方も違って来ます。
自分に合った安全な方法で、まず「片脚立ち」と「スクワット」から始めてみましょう。

片脚立ち……左右1分間ずつ、1日3回行いましょう。

※ポイント1:姿勢をまっすぐにしましょう。
※ポイント2:支えが必要な人は、転倒に十分注意し、机に手や指をついて行いましょう(指をついただけでもできる方は、机に指先をついて行います)。
:床につかない程度に片脚を上げ、転倒しないように、必ずつかまるものがある場所で行ってください。

スクワット……深呼吸をするペースで5~6回繰り返します。1日3回が目安です。

  1. 足を肩幅より少し広めに開いて立ちます。つま先は30度くらい開きます。
  2. 膝がつま先より前に出ないように、また膝が足の人差し指の方向に向くように注意して、おしりを後ろに引くように体をしずめます。
  3. スクワットが出来ないときは、椅子に腰かけ、机に手をついて、立ち座りの動作を繰り返します。

※ポイント1:動作の最中は、息を止めないようにします。
※ポイント2:膝に負担がかかり過ぎないように、膝は90度以上曲げないで行いましょう。
※ポイント3:太ももの前や後ろの筋肉にしっかり力が入るように意識しながら、ゆっくり行いましょう。
※ポイント4:支えが必要な人は、転倒に十分注意し、机に手をついて行います。

ロコトレ詳しくはこちら

若いうちから運動習慣を身につけましょう

骨量や筋肉量のピークは20~30代です。
骨や筋肉は適度な運動で刺激を与え、適切な栄養を摂ることで、健康が維持されていきます。
弱った骨や筋肉では、40代・50代で体の衰えを感じやすくなり、60代以降には思うように動けない体になってしまう可能性があります。
 

当院のロコモ予防と治療について

ロコモは運動機能の低下している状態ですが、その原因には多くの整形外科で扱う疾患が含まれています。膝が痛くて歩きにくい『変形性膝関節症』、腰が痛い、坐骨神経痛で歩けない『腰部脊柱管狭窄症』、背骨の骨折で腰が曲がってしまい歩きにくい『骨粗しょう症』などの疾患です。当院ではこのような疾患に対し正確な診断のもと、単にロコトレをお勧めするだけでなく、必要な治療をしっかり提供いたします。特にこれらの疾患は、適切な治療を充分に行えば、効果が期待できるものです。近年は治療の選択肢も増えていることから、患者さま一人ひとりに合った治療法を提供いたします。
当院では、ロコモティブシンドロームの予防、治療のために、歩行機能の向上、下肢筋力強化を目的に、 理学療法士の指導による「ロコトレ」を取り入れ、筋力トレーニングや歩行訓練、転倒予防指導と物理療法を組み合わせた複合的なプログラムを行っております。
ロコトレは特別難しいものではありませんが、整形外科を受診し、指導を受けて、無理なく行うことをお勧めいたします。
ロコモの可能性が疑われる方や将来のロコモが心配な方は、まずはお気軽にご相談ください。

明るく楽しい明日のために、ロコトレを始めましょう!

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