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骨密度測定

早期からの骨粗しょう症の診断および正確な治療効果判定のため、骨折リスクの高い腰椎・大腿骨の骨密度を測定可能な、米国GE Healthcare社製最新型全身用X線骨密度測定装置「PRODIGY Fuga-C」を導入いたしました。

当院では精密な骨密度測定(DXA法)により正確な骨粗しょう症診断・治療選択を行っております。
お気軽にご相談ください。

骨粗しょう症について

PRODIGY FUGA-C 院内掲示ポスター

最先端骨密度測定のススメ:あなたの骨は大丈夫ですか?

50歳以上の女性3人に1人は、骨粗しょう症患者と言われています。

背が縮んだ・腰が曲がってきた・腰が痛い・・・最近そのような症状を感じる方はもしかすると骨粗しょう症による「いつのまにか骨折」が原因かもしれません。
国民の高齢化にともない、腰椎圧迫骨折、大腿骨近位部骨折などの脆弱性骨折が急増しています。これらの骨折は、歩行障害から寝たきりの大きな原因となります。腰痛や背骨の変形、脆弱性骨折の原因となる病気「骨粗しょう症」の診断には、正確な骨密度測定による早期発見がとても大切です。

脆弱性骨折について

 

骨密度測定を行うべき方とは

  • 45歳以前に閉経した40歳以上の女性
  • 妊娠期・閉経などをのぞいて12カ月以上、生理が止まった期間がある40歳以上の女性
  • 卵巣摘出やホルモン補充療法を受けている40歳以上の女性
  • 危険因子(喫煙、飲酒、脆弱性骨折の家族歴)のある50歳以上の女性
  • 60歳以上の女性
  • 危険因子のある60歳以上の男性
  • 70歳以上の男性
  • これまでに転倒などで骨折をしたことのある方
  • 骨粗しょう症になりやすい病気(糖尿病、関節リウマチなど)をお持ちの方
  • 骨粗しょう症を引き起こしやすい薬剤(ステロイド剤など)を投与されている方

骨密度測定検査をご希望の方は受付・看護師・医師にお気軽にご相談ください。
早めの検査でご自身の骨の状態をしっかり把握しましょう。

DXA法とは

当院ではDXA法(二重X線吸収計測法、DEXA法、dual-energy X-ray absorptiometry)により主に腰椎大腿骨近位部の骨密度を測定します。
DXA法とは、骨に2種類のX線を当てて骨以外の組織(軟組織)の影響を取り除いて骨密度を測定する方法です。この方法は測定用ベッド上に仰向けに寝るだけで、腰椎、大腿骨近位部の骨密度を正確に求めることができ、早期の骨粗しょう症診断と治療効果判定に役立ちます(「骨粗しょう症の予防と治療ガイドライン2015年版」でも推奨されています)。
※他の方法による骨密度測定(前腕:MD法、指の骨:DIP法、踵の骨を超音波で検査:QUS法)は骨粗しょう症診断のためのスクリーニングとして行われますが、治療効果判定には不向きとされています。

骨粗しょう症の診断として、YAM(若年成人平均値)との比較が重要です。薬物治療開始の判断基準となります。

YAMについて

DXA法の費用は、現行では1割負担で450円、3割負担で1350円です。

高性能・短時間・低被ばく
全身型X線骨密度測定装置 PRODIGY Fuga-Cの特長

骨粗しょう症による骨折がおこりやすい部位である腰椎・大腿骨近位部の骨密度をDXA法で直接計測することが、「骨粗しょう症の予防と治療ガイドライン2015年版」でも推奨されています。
当院では、米国GEヘルスケア社の最新DXA骨密度測定装置「PRODIGY Fuga-C」により、正確かつ安全に骨粗鬆症の診断を行うことができます。

PRODIGY Fuga-Cは、測定すべき骨の認識を正確に行うことができますので、より正確な骨密度を測定できます。骨密度の測定には、非常に低エネルギーのX線を用います。腰椎・片側大腿骨を測定する場合でも使用するX線量は微量(37μGy)で、これは通常の胸部レントゲンの約1/6程度に相当し、少ない被ばく線量で精度の高い測定値を得ることができます。さらに腰椎及び大腿骨の測定を、その都度体位を変えることなく同一体位で一気に計測可能なワンスキャン(One Scan)機能を搭載しており、検査時間の短縮だけではなく、検査中の患者さまの拘束時間や、姿勢維持などの負担を軽減することが可能となりました。測定時間は腰椎・大腿骨それぞれ30秒です。また、従来のDXA装置では測定時間がトータル10分程度かかりましたが、PRODIGY Fuga-Cでは高速測定が可能で、腰椎と大腿骨を測定しても4~5分程度の短時間で測定の全行程が完了します。適度なクッション性のあるベッドに着衣のまま仰向けに横になるだけで、痛みもなく体の負担も少ない患者さまに優しい検査です。患者さまにはこれまでよりさらに安心・安全な骨密度測定検査を受けていただけます。

測定結果はすぐに出ますので、当日医師からわかりやすく説明し、検査結果のプリントをお渡しいたします。また検査データはパソコンに保存されますので、定期的な検査で前回の骨密度との比較もでき、正確な診断および治療効果判定が可能です。


∧測定結果の表示方法の一例です

 

腰椎・大腿骨近位部に金属の入っている方でも、金属の入っていない部位で測定できます

腰椎固定術後の方や人工股関節置換術、人工骨頭置換術、大腿骨近位部骨折の骨接合術を受けられたことのある方は、金属が入っている箇所では正確な測定ができないため、別部位(大腿骨であれば金属が入っていないほうの大腿骨)で測定いたします。
腰椎と両大腿骨近位部の全てに金属が入っている方でも、PRODIGY Fuga-Cでは前腕での骨密度測定も可能ですのでご安心ください。

安全にPRODIGY Fuga-Cの測定用ベッドに乗っていただくための踏み台もご用意しております。
足腰の良くない方、背の低い方にも安全にご利用いただけます。乗り降りの際はお手伝いいたしますので遠慮なくお気軽にお声掛けください。

 

注意!!骨密度測定で正常範囲だからといって、まだ安心できません!
【骨密度測定の限界】

腰椎や大腿骨で骨密度測定を行っても、正常範囲または20歳代と同等またはそれより高い測定結果が出ることがあります。
加齢性変化が強い変形性腰椎症で、腰椎などに骨棘(こつきょく)が発達していたり、椎体辺縁の骨硬化が強い場合は本来の骨密度より高い値が出ることがあるからです。

実際の例です。
84歳の女性で、腰椎の骨密度を測ってみたところ、なんとYAM値115%と、20歳の女性平均値(100%)よりもはるかに高い数値が出ました。
しかし胸椎レントゲンには2か所の陳旧性(過去に発生した)椎体圧迫骨折があり、これは骨粗しょう症の存在を裏付けるものです。


∧2か所の胸椎陳旧性圧迫骨折 左:正面 右:側面
 
∧変形性腰椎症 高度の加齢性変化(椎間板変性に伴う椎体辺縁骨硬化、骨棘形成)を認める

腰椎骨密度が高い値を示したのは、加齢性の変化による腰椎の骨棘の発達、椎体辺縁の骨硬化によるものだと考えられます。この患者さまは、腰椎の骨密度は非常に高かったのですが、骨粗しょう症による脆弱性骨折2か所の存在から骨粗しょう症治療を開始されています。

胸椎・腰椎レントゲンで骨粗しょう症の場合の独特の骨梁(骨の中に見える縦の模様)の見え方がある方、陳旧性椎体骨折がある方、特に複数の骨折歴のある方では、骨密度の数値が高かったからと言って骨粗しょう症の治療はしなくてもよいと安心せず、胸椎・腰椎レントゲンの所見・前述の骨代謝マーカーの値、家族歴、既往歴などを総合的に判断して治療の必要性や治療選択を行うことが重要です。

当院では骨密度測定だけでなく、胸椎・腰椎レントゲン、骨代謝マーカーを含む血液検査を行い、一人ひとりに合ったオーダーメイドの骨粗しょう症治療を行っています。以前の骨密度検査で正常だと言われた方も、一度お気軽にご相談ください。

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